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分散投資の切り札として注目されている通貨。その魅力や歴史、実践的なクオンツ運用手法に至るまでを詳細に解説。
シティバンク銀行 個人金融部門が編著者の為替投資に関する本です。
元○○銀行ディーラーの人たちがトレード関連の本を出すのはよくありますが、銀行がそういった本を出すのは珍しいのではないでしょうか?この間レビューした
1週間でマスターする金融・為替の集中講義の著者もシティバンク出身ということで、少し気になったので読んでみました。
まず、最初に読んで感じるのが、文章が硬い。。
カチコチです。まぁ、銀行が出しているので、柔らかい文章も変だとは思いますが・・・。
本書は大きく2部に分かれており、第1部では、外国為替市場の歴史などの投資通貨の基礎的な話で、第2部では通貨クオンツの実際として、様々な戦略について解説してあります。
私が読みたかったのは、第2部からだったのですが、第1部に非常に勉強になることが書かれていました。それは相場の非効率性の話です。少し紹介します。(赤背景は引用部分)
先に検討した非効率性、すなわち現実の為替レートの動きは均衡値から大きく乖離する場合が少なくとも一時的には生じるという非効率性性、これは言うなれば「時間軸における歪み」というべきものである。
これに対し、ここで指摘する為替市場の非効率性は、「取引動機による歪み」というべきものである。為替市場にはこのように二重の非行率性が存在する。
時間軸における歪みはよく指摘されています。そしてここでは少なくとも効率的市場仮説のストロングフォームを否定していることになりますね。そして注目すべきなのが
「取引動機による歪み」についてです。
依然として為替市場においてはそうした厳密な意味での為替収益を必ずしも第一義的な目的とはしない取引参加者が大きな割合を構成している。そうした取引参加者が為替市場における価格形成の非行率性の背景にある。誤解を恐れずに言えば「不利な」参加者の存在である。(中略)為替取引高の過半はそうした「不利な」参加者によるものと推測されるのである。具体的には、事業法人や個人、中央銀行といった通貨交換自体による利益追求を為替取引の第一義的な目的とはしていない参加者による割合が為替取引高の少なくとも60%を占めているとみられる。
つまり何が言いたいのかというと、
外国為替市場における取引の約6割が、為替差益を求めてはいない取引だというのです!逆にいえば、pipsを求めるトレーダー達の取引は4割に過ぎないというのです!
ん?一般的に外国為替市場は実需1割、投機9割と言われていますが・・・。
為替による収益獲得を第一義としていない投資家とは、そうした実需筋よりも広範囲の取引主体を指す。つまり、よく「外国為替市場において現在、実需取引の占める割合は全体の1割程度に過ぎない」あるいは「2割が実需筋で8割が投機筋」などと大雑把に解説される場合とはその定義において範囲の広さが異なる。一般に言われる実需筋はここで言う「為替による収益獲得を第一義としていない投資家」に含まれるもののそのごく一部を代表しているに過ぎない。また、一般に言われる投機筋はそのすべてがここで言う「為替による収益獲得を第一義としている投資家」というわけではない。
投機筋の誰もがアクティブに取引している訳ではないということですね。
例えば相場参加者の9割が為替差益を求めて取引をしていたのであれば、相場はより効率的になり利益を出すのが難しくなりますが、本書によると実際は4割程度しかいないので、これが歪みとなってレートの非効率性が生じるということです。つまり、為替差益を狙うトレーダーは、6割の「
不利な参加者」から生じる非効率性から利益を出すことができるということになります。
個人的な疑問が一つ解消しました。
第2部ではクオンツ・モデル(統計を使った計量的モデル)として移動平均線を使ったシステムの検証を行っています。この第2部は
テクニカル分析の迷信や
トレーディングシステムの開発と検証と最適化の内容の一部と近いものがあり、結構面白いです。これを読めば、複数の移動平均線を用いた戦略が必ずしも良い結果をもたらすわけではないということがよくわかると思います。
正直なところ、あまり期待してはいなかったのですが、思わぬ掘り出し物となりました。
2009年初版で少し前の本ではありますが、幅広い内容を取り扱っていて勉強になります。
現在ではアマゾンのマーケットプレイスでかなり安くで販売されているので、この記事で引用した箇所のような硬い文章でも構わない方は読んでみるといいかもしれません。
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